『虹の渡し舟』
あらすじ
昔々、山奥に貧しい夫婦が住んでいました。夫は病気で働けず、妻は機織りで生計を立てていましたが、織った布を売っても生活は楽になりませんでした。
ある日、妻が川辺で洗濯をしていると、美しい七色の虹が現れました。すると、虹の向こうから白い小舟がゆっくりと近づいてきました。小舟に乗っていたのは、白衣を着たお爺さんでした。
お爺さんは、妻の貧しい生活を見て気の毒に思い、こう言いました。「私は虹の渡し舟の船頭じゃ。困った人がおったら、虹の橋を渡って行ってお助けするんじゃ。」
妻は驚きながらも、状況を話しました。お爺さんは、「私が手伝ってやろう。明日以降、お前の織った布を虹の渡し舟で都に運んで、高い値段で売ってやろう」と言いました。
翌日、妻はいつものように布を織ると、虹の橋を渡ってお爺さんに渡し舟で運んでもらいました。すると、都ではその布が高値で売れ、夫婦はたちまち裕福になりました。
ある日、お爺さんは再び妻のもとを訪れ、「お前は十分に助かったじゃろう。これからは虹の渡し舟は出さんことにする」と言いました。そして、虹の橋も姿を消しました。
妻は感謝の気持ちでいっぱいになり、お爺さんを送り出しました。
教訓
- 善行は報われる。
- 困っている人は助け合うべきである。
- materiかし富は永遠ではない。
- 感謝の気持ちを忘れない。