『猫岳の猫』
あらすじ
ある村はずれの山「猫岳」に住む猫は、化けて人を化かしたり、祭りで人々をからかったりと、悪さばかりしていました。
村人は猫を捕まえようとしましたが、そのたびに猫は化けて逃げ回りました。村人は困り果てて、お寺の和尚さんに相談しました。
和尚さんは知恵を絞り、猫を捕まえる作戦を思いつきました。和尚さんは村人に、猫が恐がるネズミの死骸を集めて山にまくように言いました。
さらに、和尚さんは本堂で読経を始めました。すると、山にまかれたネズミの死骸に集まった猫が、ネズミを食べるために化けるのをやめ、山から姿を現しました。
和尚さんは村人と協力して猫を捕まえ、木に吊るしてしまいました。しかし、猫は化けて縄から抜け出し、また化かして村人を困らせ始めました。
そこで和尚さんは、猫に「お前は猫なのだから、ネズミを捕まえて人を助けるべきだ」と説教しました。すると、猫は和尚さんの言葉に心打たれ、心を入れ替えました。
猫は化けるのをやめ、ネズミを捕まえて村人を守るようになりました。そして、「猫岳の猫」は、村の守り神として崇められるようになりました。
登場人物
- 猫(化け猫)
- 村人
- 和尚さん
テーマ
- 悪事は必ず報いを受ける
- 化ける力も、人の心を動かす力には及ばない
- 真の強さは、人を助ける心にある
補足
- 「猫岳の猫」は、日本の民間伝承の一つで、各地に類似した物語があります。
- 「まんが日本昔ばなし」では、1983年に放映されました。
- アニメーションのオープニング曲は、「猫岳の猫」というタイトルの民謡です。