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三合ばば

まんが日本昔ばなし『三合ばば』

あらすじ

貧しい老夫婦が井戸端でうなだれている。すると、どこからともなく「三合ばば」と呼ばれる老婆が現れ、夫婦に金貨を3枚与える。だが、この金貨には恐ろしい条件があり、1枚使うと1人の家族が死んでしまうというものだった。

夫婦は金貨を使うことなく、大切にしまい込んだ。しかし、ある日、悪徳商人に騙され、1枚目の金貨を使ってしまった。すると、夫がすぐに亡くなってしまった。

悲しみに暮れる妻は、2枚目の金貨を使って夫を生き返らせる。だが、今度は妻が死んでしまった。娘は悲しみの中で1人で生きていたが、ある日、3枚目の金貨を見つける。

娘は金貨を井戸に投げ込み、三合ばばに返した。すると、死んだはずの父と母が生き返って一緒に暮らし始めた。

登場人物

  • 貧しい老夫婦: 金貨を与えられたが、恐ろしい条件に苦しめられる。
  • 三合ばば: 金貨を与える謎の老婆。
  • 悪徳商人: 老夫婦を騙して金貨を奪う。
  • 娘: 両親が死んだ後、一人で生きる。

テーマ

  • 貪欲の代償: 金貨の代償として、家族を失ってしまう。
  • 親子の絆: 両親の死を悲しむ娘と、娘の思いやりに心を動かされる両親。
  • 因果応報: 三合ばばに受けた恩を返すことで、悲しみから救われる。

逸話

  • 「三合ばば」は日本各地に伝わる昔話で、金貨を与えた条件は地域によって異なる。
  • この昔話は、物を大切にすること、欲張りすぎないことの教訓を伝える。
  • まんが日本昔ばなしでは、三合ばばを大木民子が演じた。

播磨のめっかい

まんが日本昔ばなし『播磨のめっかい』

あらすじ

播磨国(現在の兵庫県)に、心優しい一休さんが住んでいました。ある日、一休さんは道端で、なにも食べていない貧しい娘に出会い、娘を連れてお寺に帰ります。僧侶たちが娘に食事を出そうとしますが、娘は自分のために食べ物を使うことを拒否します。代わりに、僧侶たちの残飯を譲ってくれるよう頼み、それを貧しい人たちに分け与えます。僧侶たちは娘の慈悲深さに感銘を受けますが、娘は「めっかい」と名乗るだけで、自分の名前や身の上を明かしません。

やがて、村には疫病が蔓延します。村人たちは一休さんに助けを求めますが、一休さんは「おのれを捨てよ」とだけ答えます。めっかいは、病人に食べさせるために自分の身体の一部を削り取ります。僧侶たちはめっかいの行為に驚き、彼女が実は過去に村を救った姫君であることに気づきます。

姫君は、自分の体が食べられますようにと願い、亡くなると、村の疫病は収まります。村人たちは姫君の遺骨を寺に葬り、彼女の慈悲を称えて「めっかいさま」と崇めます。

登場人物

  • 一休さん: 心優しい僧侶で、めっかいを助けます。
  • めっかい: 貧しい娘で、慈悲深く、自分の身体を削り取って病気の人たちを救います。
  • 村人: 疫病に苦しんでいます。
  • 僧侶: 一休さんの住む寺の僧侶で、めっかいの慈悲に感銘を受けます。

教訓

この話は、自己犠牲、慈悲、そして他人を助けることの大切さを教えてくれます。また、「おのれを捨てよ」という一休さんの言葉は、自分自身を忘れた無私の奉仕の重要性を示しています。

備考

『播磨のめっかい』は、実在した播磨国の姫君、明石姫がモデルになっていると考えられています。明石姫は、疱瘡の流行で亡くなったと伝えられています。

虹の渡し舟

『虹の渡し舟』

あらすじ

昔々、山奥に貧しい夫婦が住んでいました。夫は病気で働けず、妻は機織りで生計を立てていましたが、織った布を売っても生活は楽になりませんでした。

ある日、妻が川辺で洗濯をしていると、美しい七色の虹が現れました。すると、虹の向こうから白い小舟がゆっくりと近づいてきました。小舟に乗っていたのは、白衣を着たお爺さんでした。

お爺さんは、妻の貧しい生活を見て気の毒に思い、こう言いました。「私は虹の渡し舟の船頭じゃ。困った人がおったら、虹の橋を渡って行ってお助けするんじゃ。」

妻は驚きながらも、状況を話しました。お爺さんは、「私が手伝ってやろう。明日以降、お前の織った布を虹の渡し舟で都に運んで、高い値段で売ってやろう」と言いました。

翌日、妻はいつものように布を織ると、虹の橋を渡ってお爺さんに渡し舟で運んでもらいました。すると、都ではその布が高値で売れ、夫婦はたちまち裕福になりました。

ある日、お爺さんは再び妻のもとを訪れ、「お前は十分に助かったじゃろう。これからは虹の渡し舟は出さんことにする」と言いました。そして、虹の橋も姿を消しました。

妻は感謝の気持ちでいっぱいになり、お爺さんを送り出しました。

教訓

  • 善行は報われる。
  • 困っている人は助け合うべきである。
  • materiかし富は永遠ではない。
  • 感謝の気持ちを忘れない。

ふとんの話

まんが日本昔ばなし「ふとんの話」

あらすじ

昔々、貧しい農家の老夫婦がいました。夫婦には布団がなく、寒い夜には布切れをまとって寝ていました。

ある夜、老夫婦が寝ていると、家の外から「寒い、寒い」という声が聞こえてきました。老夫婦は布団がないので外に出ることができません。

すると、声が「私は欲ばりな蛇だから、布団を一枚だけちょうだい」と懇願しました。老夫婦はかわいそうに思い、布切れを一枚外に出してやりました。

すると、蛇は「ありがとう」と言って去っていきました。それから数日後、再び蛇の声が聞こえてきました。

「私はもっと欲ばりな蛇だから、布団をもう一枚ちょうだい」

老夫婦はためらいましたが、また一枚布切れを外に出しました。すると、蛇は「ありがとう」と言って去っていきました。

数日後、また蛇の声が聞こえてきました。

「私は一番欲ばりな蛇だから、全部の布団をちょうだい」

老夫婦は困りましたが、蛇に同情して全てのかけ布団を窓から外に出してやりました。

すると、蛇は「ありがとう」と言って布団を飲み込みました。そして、老夫婦の家の周りを3周回ると、田んぼのほうに消えていきました。

翌日

朝になると、老夫婦が家の中を見渡すと、新しい掛け布団が3枚置いてありました。老夫婦は大喜びし、欲ばりだった蛇が心を改めたのだと気づきました。

教訓

  • 思いやりを持つことの大切さ
  • 欲張らないことの大切さ
  • 困っている人を助ければ、いつか自分に返ってくる

猫岳の猫

『猫岳の猫』

あらすじ

ある村はずれの山「猫岳」に住む猫は、化けて人を化かしたり、祭りで人々をからかったりと、悪さばかりしていました。

村人は猫を捕まえようとしましたが、そのたびに猫は化けて逃げ回りました。村人は困り果てて、お寺の和尚さんに相談しました。

和尚さんは知恵を絞り、猫を捕まえる作戦を思いつきました。和尚さんは村人に、猫が恐がるネズミの死骸を集めて山にまくように言いました。

さらに、和尚さんは本堂で読経を始めました。すると、山にまかれたネズミの死骸に集まった猫が、ネズミを食べるために化けるのをやめ、山から姿を現しました。

和尚さんは村人と協力して猫を捕まえ、木に吊るしてしまいました。しかし、猫は化けて縄から抜け出し、また化かして村人を困らせ始めました。

そこで和尚さんは、猫に「お前は猫なのだから、ネズミを捕まえて人を助けるべきだ」と説教しました。すると、猫は和尚さんの言葉に心打たれ、心を入れ替えました。

猫は化けるのをやめ、ネズミを捕まえて村人を守るようになりました。そして、「猫岳の猫」は、村の守り神として崇められるようになりました。

登場人物

  • 猫(化け猫)
  • 村人
  • 和尚さん

テーマ

  • 悪事は必ず報いを受ける
  • 化ける力も、人の心を動かす力には及ばない
  • 真の強さは、人を助ける心にある

補足

  • 「猫岳の猫」は、日本の民間伝承の一つで、各地に類似した物語があります。
  • 「まんが日本昔ばなし」では、1983年に放映されました。
  • アニメーションのオープニング曲は、「猫岳の猫」というタイトルの民謡です。

不思議なコマ犬

あらすじ

昔、ある村に欲深い村長がいました。ある日、村長は山の中で美しい金のコマ犬を見つけます。村長はコマ犬を村に持ち帰り、お寺に安置して拝んでもらいました。

村人はコマ犬に願い事をすると、それが叶うと信じました。しかし、欲深い村長はコマ犬を独り占めし、自分だけが願い事を叶えようと考えました。

村長はコマ犬に欲深い願い事をし始めました。するとコマ犬は次第に色あせていき、ついにはただの石になってしまいました。

村長がコマ犬に頼ったせいで、村は大凶作に見舞われてしまいました。村人たちはコマ犬の石像を村外れに捨てたところ、今度は村が大洪水に見舞われました。

教訓

この話は、欲深さや利己的な行動は自分自身と周囲に不幸をもたらすことを教えています。また、信仰は誠実さと謙虚さをもって行うべきであり、私利私欲のために利用すべきではないということを示しています。

その他の要素

  • コマ犬: 日本で寺や神社の門を守るために置かれる、獅子に似た伝説上の生き物。
  • お寺: 仏教の寺院。
  • 石像: 石で作られた像。
  • 凶作: 作物が不作になること。
  • 大洪水: 大規模な洪水。

印象的なシーン

  • 村長がコマ犬を村人から隠し、独り占めしようとするシーン。
  • コマ犬が色あせて石になるシーン。
  • 村が大凶作と大洪水に見舞われるシーン。

物語の背景

『不思議なコマ犬』は、日本の民話や legend から着想を得ています。コマ犬は日本文化では一般的な象徴であり、寺院や神社の保護と霊的な力と関連付けられています。

この物語は、中世の日本における村社会と宗教的な信仰の役割を反映しています。また、欲深さや利己心の危険性に対する普遍的な警告を提供しています。