「ねずみと爺さ」
あらすじ
貧しい爺さんが山へ柴刈りに出かけたところ、大きなねずみに「この木を伐ってくれればお前の願いを叶えてやる」と声をかけられます。爺さんはねずみの願い通りに木を伐ると、巨大な千両箱が現れます。爺さんは大喜びで箱を持ち帰りますが、隣に住む欲張り爺さんは箱の中身を覗こうとしたところ、ねずみに噛まれてしまいます。
怒った欲張り爺さんはねずみ退治の策略を考えますが、すべてねずみの知恵によって失敗に終わります。業を煮やした欲張り爺さんは箱ごとねずみを川に投げ捨てますが、ねずみは川から逃れ、爺さんの家に戻って欲張り爺さんの足の指を噛み切り、箱ごとどこかへ逃げてしまいます。
登場キャラクター
- 貧しい爺さん: 善良で正直な性格。
- ねずみ: 巨大で賢い。貧しい爺さんを助ける。
- 欲張り爺さん: 欲深くずる賢い。貧しい爺さんの箱を狙う。
教訓
- 願いは叶うが、欲張ると痛い目を見る。
- 賢さは悪意よりも強い。
- 正義は必ず勝つ。
背景と起源
「ねずみと爺さ」は、日本の昔話によく見られる「かちかち山」型の物語で、善悪が対比されています。この物語は江戸時代に出版された『鼠の早物語』に収録されています。
文化的影響
「ねずみと爺さ」は、日本の漫画やアニメの題材として数多く取り上げられています。また、日本各地にこの物語にちなんだ地名や寺社が存在しています。